相続登記

相続とは

相続とは故人の財産を相続人間でルールに従い分配することをいいます。

基本的な相続の仕方は、もしも遺言書が存在すれば、基本的に遺言書に従い分配します。遺言書が存在しない場合には、法定相続分(ルール)に従い分割します。

一般的な相続人の範囲と順位は次の通りです。

 

相続登記

不動産の所有者が亡くなったとき、その登記名義を相続人に変更するためには法務局へ所有権移転登記を申請する必要があります。

相続登記に期限はありませんが、放置している間にさらに相続が発生し、手続きに関与する相続人が増えたり、相続人が認知症のため、成年後見人を選任してからでないと手続きが進められない等、法律関係が複雑になり、結果的に費用負担が大きくなる場合がありますので、早めに手続きされることをおすすめします。

相続登記を司法書士に依頼する際、あらかじめ以下のものをご用意いただくと手続きが早く進められます。当事務所では取得代行も承っておりますので、お気軽にご相談ください。

以下は相続登記が発生した場合の一例です。
ケースによって行うべき手続きを検討する必要があります。

例1)相続人が海外在住(在外日本人)

イギリスに留学中の大輔さんは、父死亡の連絡を聞いて、日本に一時帰国しました。実家の母はまだ元気です。
妹は母と一緒に暮らしていて、今は就職活動中です。
父の遺した銀行預金と実家の土地建物の相続登記をするために大輔さんは何を準備しなければならないでしょうか?

1.父親の出生から死亡までの戸籍謄本と改製原戸籍
2.父親の住民票の除票もしくは戸籍の附票
3.母、大輔さん、妹さんの戸籍謄本
4.母と妹さんの住民票と印鑑証明書
5.大輔さんの在留証明書と拇印証明書

例2)相続人が外国人

アレンさんと智子さんは国際結婚をして、東京都に住んでいます。
アレンさんが突然亡くなり、東京の持ち家は智子さんが相続したいと考えています。 2人に子どもはいません。
アレンさんはカナダ人でカナダにはアレンさんのお母さんがいますが、行き来はなく、面会したのも数回だけです。

1.智子さんの住民票
2.自分と母親の合計2人以外には相続人がいない旨の事実を陳述し、カナダの公証人がこれを認証した宣誓供述書
3.遺産分割協議もしくは相続分の譲渡をする旨の事実を陳述し、カナダの公証人がこれを認証した宣誓供述書

一般的な相続登記に必要な書類

主な書類は以下の通りです。

被相続人(亡くなった方)に関する書類
戸籍謄本等(除籍謄本・改製原戸籍謄本)※1
住民票の除票または戸籍の附票※2
※1:出生から死亡までの全てが必要です。
※2:本籍地の記載されているものが必要です。
相続人に関する書類
相続人全員の戸籍謄本または抄本
不動産を取得される方の住民票の写しまたは戸籍の附票※1
※1:本籍地の記載されているものが必要です。

その他の書類
遺産分割協議書※1
特別代理人選任審判書※2
相続放棄の受理証明書※3
遺言書※4
不動産の登記事項証明書(登記簿謄本)
固定資産評価証明書※5
委任状
※1:相続人全員による協議でなければなりません。また、全員の署名・捺印・印鑑証明書の添付が必要です。• • 必要な場合は当事務所にて遺産分割協議書を作成いたします。
※2:本籍地の記載されているものが必要です。
※3:相続放棄をされた方がいる場合に必要です。
※4:公正証書による遺言書以外は家庭裁判所による検認が必要です。
※5:相続時年度ではなく、最新年度のものが必要です。

相続登記手続きの流れ

相続の発生 葬儀や事務手続きを行います。
相続人の調査 市区町村の窓口で、亡くなった方の戸籍を集める。「相続に必要な戸籍を全部ください。」というと、その市区町村が保管するすべての書類を出してもらえます。さらに必要な戸籍の有無を確認し、亡くなった方の出生から死亡までのすべての戸籍を集めます。
相続財産の
調査・確定
亡くなった方の預貯金は銀行の各支店窓口で問い合わせをします。事前に電話で財産開示に必要な書類は何か確認しておくとよいでしょう。
不動産は市区町村の窓口で評価証明書を取得するか課税明細を取得します。担当窓口は各市町村で異なります。事前に電話で評価証明書取得の窓口と必要書類について確認しておくとよいでしょう。
遺言書の
有無の確認
遺言書の保管場所として、金庫の中・神棚や仏壇周辺・郵便物や書類などを保管しているところ・机の引き出しやファイルの中・本棚やお気に入りの本の間など、考えられる場所をチェックします。
場合よっては、手元に保管せず銀行の貸金庫や知人・知り合いの弁護士や税理士などに預けている場合も考えられます。可能性があるところを調べてみてください。
遺産分割協議 遺産分割協議は相続人全員で行わなければならず、遺産分割協議書には、相続人全員が実印を押印し、印鑑証明書を添付します。
相続登記の申請 相続を証する書面・住民票・固定資産税評価証明書・相続関係説明図等を申請書に添付して、法務局へ登記を申請します。

 

不動産の相続登記をしないデメリット

【遺産分割協議が難航】

相続人A、B、Cの間でAが相続するということで話し合いがうまくまとまったので、安心して放置しておいたら、相続人の一人であるCが亡くなってしまった場合、ただ話し合っただけだったとしたら、Aの名義に登記をするためには、亡くなったCの相続人D、E、Fを加えてもう一度協議をしなければなりません。
この協議がまとまらないうちにB が亡くなってしまったら、Bの相続人G、H、I、Jも協議に加えなくてはなりません。
長い間登記を放置しておくと、相続権のある人が次第に増えて、遺産分割協議が整うことが難しくなります。

【書類手配が大変】

登記手続に必要な書類も多くなり、不動産をめぐる法律問題をさらに複雑にさせます。

【所有者が不明】

また、相続登記が放置されているため、所有者の把握が困難となり、まちづくりのための公共事業が進まない場合もあります。

【空き家の増加】

相続登記がされていない場合、適切な管理がされていない空き家が増加している大きな要因の一つであると指摘されています。